京都天が瀬の天女伝説

「京都天が瀬の天女伝説」の物語

京都天が瀬の天女伝説」

一.天が瀬の泉

天女むかしむかしのおはなしです。
青い空の、そのまた上のはるかかなたに、天人が住むという、しあわせに満ちた天上界がありました。
ある日、ひとりの美しい天女が、にじ色にかがやく羽衣をたなびかせ、ゆっくりと地上へまいおりてきました。
めざしているのは、きよらかな泉がわき出る天が瀬の地。この世で天上界からもっとも近いといわれている場所でした。

二.天女の水浴

コンコンとわき出る泉に天女は身をひたし、しずかにからだを清めました。こしまでのびた黒かみは、つややかにかがやき、におい立つような美しさです。
しばらくして、水からあがった天女は、松の木にかけておいた羽衣がないことに気がつきました。あまりのおどろきと悲しさから、天女は、とうとうなきだしてしまいました。
そんな天女を見かねたのか、木かげに身をひそめていた若者が思わず声をかけたのでした。

三.竹笛と二人の子供たち

羽衣がないと、天上界へもどれない天女は、しかたなく若者の家に身を寄せることにしました。天女にとってたったひとつのなぐさめは、近くの竹林の竹で横笛をつくり、天上界をなつかしむことでした。
やがて、ふたりにはかわいらしい女の子と男の子がさずかりました。
こどもたちが大きくなると、天女は、ふたりに笛をおしえるのを、毎日のたのしみとしました。ときには三人で、あの泉に出かけては、笛を吹くこともありました。

四.別れゆくさだめ

ある日、天女は物置のすみで見慣れぬ布袋を見つけました。開いてみると、中にはなくしたと思った羽衣が入っているではありませんか。「これで、天上界へもどれる」いったんは喜んだ天女でしたが、天上界へは人間の子どもたちを連れて行くことはできません。
「おかあさん、お願いだから、いかないで・・・」泣いて引き留める子どもたちに胸の張り裂ける思いで別れを告げ、「つらいことや、苦しいことがおきた ら、泉のそばであの笛をお吹きなさい」と言い残すと、天女ははごろもを身にまとい、雲のまにまに消えてゆきました。

五.湧きいずる金の砂

しばらく月日が流れ、この辺りを大ききんがおそいました。都でも食べるものがなく、多くの人がうえに苦しんで倒れました。
あわれにやせおとろえた子どもたちは母の言葉を思い出し、泉のそばに立って、心を込めて笛を吹きました。すると天から一条の光が差して泉を照らし、なんと水底から、輝く砂金がわき上がってきました。
さずかった砂金を食べ物にかえることで、村人たちは命を取りとめることができたのです。

六.響きわたる天上の音色

不思議な笛を吹く子どもたちの話が帝の耳にとどき、二人は御所に招かれることになりました。二人が御前で 笛を吹くと、深いいつくしみにみちた透き通った音色が響き渡り、みんなの心に、こんこんと湧き出る泉のような幸せな思いがあふれました。帝もたいそうお喜 びになりました。
そして、砂金の湧き出たあの泉は、いつしか金の井戸「金井戸」と呼ばれるようになり、天女と子どもたちの話はいつまでも、語りつがれたということです。

おわり

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